2018/11/19

燥季と宝物

 枯れ葉、かさかさ。御堂筋のイチョウも見ごろです。

 秋の燥季は、中国大陸の西方シルクロードの気候に似ています。折りしも、正倉院展が開催され、奈良の都大路をゆったり歩いて一日を過ごしてきました。

 宝物を年に一度虫干しをするのに合わせて展覧会が開催されるというのは、理にかなっています。朝夕の気温が下がり、空気が乾燥する今、湿度の高い日本のつかの間のからっとした気候。燥というからには、50パーセントからは下がり30-40パーセントになります。咽喉のかれ、皮膚の乾燥がおこります。

 風邪のような肺の乾燥感。からせき、朝夕の温度変化に慣れないために体調を崩してしまいます。雨が降ると、温度が下がり冬の足音が聞こえてきます。夏の35度以上が平気だった数ヶ月前の記憶をきっぱり忘れてくださいね。

 西方から唐の都長安(今の西安)にもたらされた宝物は、シルクロードの終着点奈良の都までゆっくりと時間をかけて届きました。湿気の被害を避けながら乾燥を良しとした色鮮やかな宝物の出来ばえ。西方の地に思いがひろがりました。

 宝物の保存には乾燥を。人には、適度な潤いを。

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2018/10/15

豚足を買いに

 「手袋を買いに」は、新美南吉のこぎつねが人間のところへ手袋を買いに行くという絵本のタイトルです。

 こちら、豚足を買いに大阪鶴橋市場へ行ってきました。秋本番、豚足は、乾燥する季節を目前にひかえ乾燥するのどや皮膚の潤いには欠かせない食材です。

 キムチやちぢみが並べられ、ごま油のかおりが漂い、色とりどりの韓国食材が並ぶ中、茹でられた豚足が山積みに。1つ160円。7つ買うと結構重い。何百キロの体重を4本足で支えているのだから、重いのも当然か。これでお肌ぷるんぷるんになるというなら安い。塩をつけて食べたら良いと、お店のおばさんは言っていましたが、茹でてあるだけでは少し硬いと思います。

 圧力釜でやわらかくするか、鍋でぐらぐら茹でると、茹で汁をラーメンの汁のベースに使うことができます。ぷるんぷるんの豚足の身を食べて乾燥の時期を乗り切りきりたい。手が冷たいきつねの子は、お母さんに変えてもらった人の手を出せずにきつねの手を出してしまいましたが。
 
 豚足を買いに行ったわたしは、久しぶりに往復6キロ以上歩き、足が棒になってしまいました。


 義理の母を見送り、疲れのためしばらくブログを書けませんでした。その間に、季節がだいぶ進みました。

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2018/09/04

夏ばて

 夏期の合宿がようやく終わり、やっと日常がもどってきました。

 36-37度の猛暑日の時も研修講義のことが頭から離れず、ずっと本を広げていました。おかげで滞りなく講義することができました。

 それから一週間、なんとなくだるい、気合がイマイチ。合宿の疲れがなかなか取れない状況が続いています。これは夏ばてか?

 真夏ほど汗をかかず、35度に気温が達する頃、やはり水分補給しています。手足が緩くだるさを感じます。からだに湿気が溜まっているのです。梅雨の時の様に、大気が水分を含んでからだがだるいのと違って、自分のからだの中に溜まって抜けにくい水分のために、いわゆる夏ばてはやってきます。

 今日の予想最高気温34度、雨、台風近畿上陸寸前。夏ばてに追い討ちをかけるような雨風。自宅待機。だるさが倍増します。

 降って湧いたような貴重な一日。ゆっくり休んで、消化の良い食べ物を食べて明日に備えましょう。夏野菜を食べるのもよし。豚肉もよし。梨やぶどうもよし。なつめを食べるのを忘れないで。

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2017/10/09

ホセ カレーラスの自制 2

 胸いっぱいに膨らませ伸びやかなテノールが会場にひびきわたる。「椿姫」(乾杯の歌)。拍手喝采が鳴りやみません。 

 あらためてホセ カレーラスの歌声を聴いてみました。よどみなく、長くながく、申し分ない声量。高音低音割れず、痰の濁音ない。となると食事の自制はいつも完璧か?

 天候の読みはどうでしょう?世界を飛び回る公演の日々は最も注意しなければならないはずです。地元日本人でさえ季節の変わり目は体調を崩す人が多いところです。このところの28度の高温の日は、暑気に近い養生を要求されるでしょう。服も半そででだいじょうぶ。すこしからだを冷やす食べ物でもかまいません。おくらや胡瓜、茄子、季節のくだものの酸味も必要です。梨、りんご、みかんなど。但し、せきをしている時はみかんはいけません。

 雨の日は、日本の梅雨と考えて、湿気を飛ばすために生姜やにんにくを料理に使ったり、ゆで小豆で利尿作用を強めたり。

 飛行機で日本入りしていきなり秋本番の気候(10月20日過ぎ)なら、空気の乾燥と冷気のために肺に直接影響します。のどのいがいが、喉痛、かすれ声など。また、風邪をひくことも許されません。枯れた肺を潤すために、はり治療では、尺沢という肘の前面の穴に針を打ち肺とのどを潤します。かりんをはちみつに漬け込んだかりんジュース、大根をさいころ状に切ってはりみつに即席に漬けたはちみつ大根などがこれにあたります。食べ物も、カレーのピリ辛味より、酸味をいれたものが良いといわれています。ワインをのんで食事をするのも良い方法です。また、豚肉、すっぽんを食べるのが燥季の養生です。

 ヨーロッパの秋は、乾燥がひどく皮膚もかさかさ。たっぷりの保湿剤をつけてはだの潤いを保つと聞きました。秋にきっと強いであろうカレーラスの大阪フェスティバルホール公演は、万全の体制でのぞめることでしょう。公演に行きたかったのですが、仕事のある土曜日でした。残念。

 

 

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2017/09/28

ホセ カレーラスの自制

 70歳のカレーラス、極意は「常に自制」

 9月29日朝日新聞夕刊の大物歌手特集の中の見出し。ホセ カレーラスといえば3大テノールの一人。11月にシンフォニーホールでコンサートの予定です。

 舞台に立ち続ける秘訣は、「自制すること。良くない物を避け、正しい飲み物や食べ物を正しい時にとる。公演前は話しすぎない。わたしたちの楽器は声帯なのです。これは、空調、空気汚染、時差などあらゆるものに影響をうけてしまう。楽器のようにケースにしまうことができない。わたしたちのからだの中にあるのだから自制とプロフェッショナルな姿勢が必要です」と語っていました。

 自制とプロの姿勢は、東洋医学の養生につうじるものがあります。11月といえば、声、のど、風邪などが気になる肺の季節です。

 さて、カレーラスはどんな自制(わたしは養生と呼びたいです)で日本の秋(燥季)を乗り切るのでしょうか?

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2017/09/17

台風とはり治療

 動かない。動かない。からだの動きが遅い。
 
 台風が明日大阪にやって来るという日。来院されてきた患者さんは軒並み1時間半という長丁場の治療でした。

 台風と秋雨前線の影響で窓の外は雨。湿度80パーセント以上。雨の湿気に夏ばてのからだ、停滞する水分が動きを悪くしている原因でした。

 ラジオやテレビでは河川の氾濫、土砂くずれに注意、あふれた水路などには近づかないよう、また早めの非難指示などが注意喚起されていました。

 人のからだにも同じようなことが起こっていました。台風接近に呼応するかのように、からだの中も湿熱という土砂が肝臓周辺にたまり、胃腸は湿気が停滞し手足、顔、まぶたををむくみという形に変えて出しています。腎臓のろ過機能の減退も相乗効果を上げてさしずめ、湿気(水)の氾濫したからだ。テレビラジオそしてからだから発する情報がおおかたで一致しているのが面白いと思いました。

 しかし、動かないのはいけません。湿熱の土砂を太目のはりですくい取り、
次に、腎臓辺りの水の氾濫を、通りを良くしながら蒸発(気化)させ、胃腸の湿気は、消化液を出して代謝をよくせよと、はりをして脳から命令を出させます。

 台風という暴風雨を前に、多くの患者さんのからだが天地のはざまで行き場を失いそうになっていました。

 水路点検、溜まった土砂を取り除く。防災のいろはをはり治療でも行ってるのです。

 時間をかけてやっと調整できた患者さんには、小豆もしくは小豆茶、コーン茶、なつめなどで湿気抜きをして下さいと伝えました。

 水の備えはできました。暴風はやり過ごすしかないのでしょうか?

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2016/11/13

乾燥

 恒例の干し柿作りがひと段落しました。たくさんのスライス干し柿が作れました。

 ということは、空気が乾燥しているということです。エアコンをつけた部屋の湿度は、40パーセント前後となってのどの渇きや不快感が。顔の乾燥も気になるところです。

 北欧で暮らしていた知り合いが、この時期は、一ヶ月にひと瓶の保湿クリームを使い切ると話していました。注意して見てみると、手足が乾燥のためかさかさになっています。べたべた塗りつけるのはきらいなわたしですが、北欧の例を参考に保湿クリームを塗るようにしてみました。

 まず、お風呂に保湿系のバスミルク、湯上り後、手足の気になるところに保湿クリーム。秋の養生は、豚肉を食べるでした。冬に向けての豚肉ですが、その性質は、滋陰でお肌はしっとりします。豚足を鶴橋のコリアンタウンで買ってきて食べたらいいよと患者さんに教えています。乾燥がつらいアトピーの人には特におすすめしています。

 この時期のはり治療は、どうでしょう。夏に摂りすぎた水分を空腸や回腸を動かし排出させ、燥気(今の時期を燥気といいます)のやや乾燥ぎみに合わせるか、乾燥がすすみ枯れすぎた体調を元にもどすかの選択になります。

 いずれにしても、乾燥のしすぎはいけません。からだにとって、ほどほどの乾き具合が内外ちょうど良いということになっています。

  

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2016/11/02

正倉院展

 正倉院展に行ってきました。 

 待ち時間10分。この日この時だけは、奈良の都のみやこびと。聖武天皇のゆかりの品々にうっとりでした。会場は、時がタイムトリップして現代と奈良時代と行き来しているようで不思議な空間になっていました。周りの人たちも熱に浮かされたようにたちどまったり、歩き回ったり。

 ひときわ大きな幟(のぼり)は、聖武天皇一周忌法要で飾られた大幟。色鮮やかに風にはためく様子が目に浮かびました。

 奈良時代の貨幣、和同開珎。人々が日々の生業の中で使われていたものと思うと重みずっしり。

 ポスターにもなっている漆胡瓶(しっこへい)はペルシア風水差し。中国唐代に制作されシルクロードの終着点、奈良の都に伝わりました。

 帰りは、奈良公園を横切り、興福寺、猿沢の池を回りました。熱におかされたみやこびとは、広大な公園をゆったりした歩幅で歩くことで平常心に戻りました。

 快い疲れがでて、その夜は早めにまぶたが重くなりました。

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2016/10/17

過去の部活より今の運動

 肥満度や歩く能力は、過去の運動経験に関係なく、今運動しているかにかかっている・・・。

 体育の日にちなんでスポーツ庁がまとめた記事が10月10日の朝日新聞に掲載されました。

 ベーネ南船場治療院でも、初診の患者様に学生時代に何かスポーツをしていましたか?今何かスポーツをしていますか?と尋ねるようにしています。学生時代の運動習慣は、成長期とあいまって骨格や内臓がしっかり出来上がっているかの判断基準となるからです。

 学生時代の運動の体力貯金は、社会人になるとどんどんすり減り、今どのくらい残っているかは初診の時に想像することができます。

 スポーツ庁は、運動習慣と健康の関係を調べた結果、週一以上運動している人は、普通体重の維持及び、1時間以上歩ける(但し、65歳以上の人)とのアンケート調査結果が出ています。まさしく、過去、学生時代に運動をしていた人も、貯金を使い果たした後は、年齢を重ねるほどに、今運動している人に比べると体重維持や歩ける時間の差が出てしまうということなのです。

 学生時代帰宅部であったり、もともとからだの弱い人でもウオーキング、ジョギング、ヨガ、ジムでのトレーニングをこつこつやり続けると、普通体重の維持はもちろん、はり治療をすると、はやく効果があらわれます。もしくは、はり治療なしでも体調維持が自然にできてしまうのです。

 体育の日、運動会シーズン、からだがうずうずしている皆様、運動靴を履いて近くの公園まで歩いてみませんか?何なら、少しジョギングしてみませんか?

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2016/09/23

夏ばて解消のヒント

 本日の相撲の一番、豪栄道と日馬富士の一戦。危ないところを首投げで勝った豪栄道。13勝全勝で館内を大いに沸かせました。

 大阪府寝屋川市出身の元気印、豪栄道関に比べ、こちら、台風、秋雨前線の大雨、洪水、暴風に追い討ちをかけられた夏ばての体。疲れが倍増しているところです。

 夏ばては、暑さの残存が上半身に残っているか、または、汗をあまりかかなくなったため、おなか周りや下半身に水分(湿気)が溜まってしまうことによりおこります。

 はり治療はもちろんのこと、お家でも夏ばてを回復することができます。

 からだの暑熱をとるために、はちみつレモン。セロリ、もやし、枝豆、すいか、うり、メロン

 胡瓜(胃腸の熱を冷やす、水分代謝を活発にする、小便が良く出る、むくみが取れる、冷えを抜くことが出来る)

 豆腐、あずき、みそ、なす(湿気を除湿)

 生姜(胃腸の湿気を取る)

 お肉を食べるなら、ジンギスカンのラム肉(うなぎ、山芋、おくら、大根おろしでラム肉の代用になります)

 今夜の夕食のヒントになれば良いですが。夏ばてを解消して、明日もまた相撲中継を観戦予定。関取たちの力強い熱戦にパワーをいただきましょうか・・・
 

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