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2017/12/10

土と内臓(微生物が作る世界)

 ふかふかな土、みみずがうごめく。虫たちが作物をかじる。太陽をいっぱいあびた野菜や穀物が収穫できる。

 有機野菜のイメージがこの本によってより確信をおびて身近に感じるようになりました。

 「土と内臓」(微生物が作る世界) Dモンゴメリー、A・ビクレー著 築地書館 を読みました。

 地質学者と生物学者の夫婦の共著。荒地の庭が、わら、コーヒーのしぼりかす、牛糞、落ち葉などにより2-3年かけて黒いふかふかの庭になりました。硬い土が、ゆっくり栄養豊富な土に変わっていくさまを想像するだけでも興奮しました。

 植物と土の中の微生物は、生物学的な取引関係を営んでいます。それが、植物の防衛機構として機能します。それにより、植物は、土からの栄養をたっぷり吸収しています。有機野菜や作物は、昔の味がして美味しいといわれる所以です。

 今は、多くの作物が化学肥料、農薬により、土と微生物たちとの取引関係が悪化し、それを補う意味で遺伝子組み換えという方法により収穫をたかめる方法が注目されているのが実情です。

 美味しい野菜や作物を食べているわたしたちのからだはどうなっているのでしょうか?食べた物が胃から腸に送られ腸内細菌群を活発化させます。栄養は、腸から吸収され人の体がつくられます。食べたものが人の血となり肉となり外敵(ウイルス,細菌)から身を守る免疫機能を保っています。作者の妻は子宮頚がんを発症するにあたり免疫システムと腸内細菌と密接につながっていることに気づきました。虫と共存する土の世界とひとの内臓の腸内細菌群の免疫システムが重なってみえました。

 土に栄養を与えれば土がわたしたちを養い続ける世界。身体だけではなく、心と精神、生命と健康の根本は、微生物の営みであると作者はいいます。


 我が家の冷蔵庫の野菜室のなかには、2週間以上前に届いた有機野菜がはいっています。水に漬けると届きたてのようにシャキッと生き返ります。生きている野菜。土の中から吸収した微生物と栄養が細胞の単位のなかにもゆきわたっていると感じる瞬間であります。

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