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2015年3月

2015/03/30

コップの水(腎精)

 両親からもらったコップの水を腎精といいます。

 子供の頃、あふれんばかりの水(腎精)がコップに入っていました。ぷくぷくしたなめらかな肌。黒々とした髪の毛。柔らかな筋肉。柔軟な心。

 コップの水をくみ出すとどうなるのでしょう?言い換えれば、夜更かし、徹夜、夜勤、流産、堕胎などをくりかえすと早く老化するということです。

 K子さん(50歳シェフ)は、個人でレストランをしています。週に3-4日季節のコース料理を一人でつくりあげます。。1日15-20人分を前日より徹夜をしても間に合わない綱渡りをしています。

 コップの水は、枯れてしまってくたくたになってはり治療に来られます。

 「今週は何時間寝ましたか?」

 「一昨日は30分、昨日は、1時間」と平気でおっしゃる。

 ぐったりベットに横たわるK子さん、顔のつや無し、眉間にきざまれた深いしわ。時間との戦いに疲れ果てた様子。人に任せるることができない性格が今の危機的状況を作り出していました。

 何回かははり治療でコップの水を戻すことができました。それを良いことにお客さんの数が増え、からだが言うことをきかなくなりました。はり治療でも水を満杯にしてもどすどころか、半分を入れるのに2時間以上かかるようになりました。K子さんの仕事の状況がストレートにからだに現れていました。

 見るに見かねてコップの水、子供の柔らかな筋肉、柔軟な心の話をしました。老化は、K子さんのからだをむしばみ、肩、背中、腰、膝、足首の痛みが出ていました。わたしの家の今年90歳になるおばあちゃんでもそこまで言わないくらいたくさんの症状です。

 K子さんに、「人に任せるところは任せ、K子さんにしか出来ないことをしてください」という提案をしました。柔軟な心を取り戻してくれたら良いのですが。

 

 

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2015/03/23

五十歩百歩

 「ヤマザキパン、フジパンなどの菓子パンを食べるより、パン屋さんのおかずパンを食べる方が栄養価が高いのでそちらに変えました」

 U子さん(34歳OL)は、朝昼2回のパン食について、自信をもってわたしに言ってくれました。

 超ハードスケジュールの会社勤めをやめたところです。九州にある専門学校に入学する前に体調整えと、これからの養生を聞きにはり治療に来てくれました。。

 からだがしんどい、気力がわかない、何もする気が起こらない。肩が異常に凝る。食べるとすぐ眠くなる、仕事をしょうと思ってもすぐ眠くなる、と力なく答えるU子さん。

 わたしは、U子さんに朝昼夜の食事について聞きました。冒頭の、驚くような答えが返ってきました。夕食にやっと米飯とおかずを食べる。忙しくて最近ほとんどご飯をたけなかったU子さんの持論は、こうでした。「世の中にカップラーメンばかり食べていてもどうもない人もいる中で、自分はパンの種類を変えて栄養に注意をしている。だけど体調が悪い・・・」

 「五十歩百歩と言う言葉を知っていますか?カップラーメンばかり食べようと、パンの種類を変えようと似たりよったりです。おかずパンは少しましと言う程度です。毎日、朝昼2回のパン食は、胃腸が詰り消化スピードが極端に落ちます。胃もたれは、からだをだるくさせ眠くなります。栄養もかたよるので内臓がその本来の働きを全うできず、疲れたからだを回復する力も無くしてしまったのです。会社勤めもハードでした。

 九州に行って勉学に励もうと思うのなら、食生活を変えないと。からだがだるい時はパン生活はいけません。ご飯を炊いて簡単なおかずを作る。小学校の家庭科で習った、赤、黄、緑の栄養素をまんべんなく摂る。胃腸が快調な時は、からだがだるくなることはありません。授業で眠くなることはありません。」

 はり治療は、気血を補いながら食積(パンの詰り)を流す。腎精不足を補う。

 「先生、気力がわいてきました。やる気がでてきました。肩が楽になりました。」

 その言葉が出ると同時に治療終了。2時間近くかかりました。枯れて倒れるまでにはり治療に来て欲しいと思いました。大阪生活もあとわずかと聞いていたので、九州に行ってもできるU子さんにあった導引術(古来中国で発達した自分で出来る健康体操)を教えました。

 U子さん、大阪の空から応援しております。

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2015/03/16

日展

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「危ない・・」後ろに下がってきた人に車椅子が当たりそうになりました。危ないなぁ。後ろに車椅子があることに気づかないなんて。

 改組 新 第1回 「日展」大阪市立美術館(天王寺公園内)に行ってきました。

 その絵は、正面近くでは普通の白い山。後ろに下がるほどに大きさと迫力が増す、そんな作品。タイトルは「白い朝 赤岳」。思わずわたしも車椅子とともに後ろに下がってしまいました。人がいないのを確かめて。

 西洋絵画の部、油絵、大きな画面に浮き出る雪をかぶった赤岳。3Dを見るような迫力でした。その迫力が人を圧倒し、もっと良い位置で見ようと無意識後ろに下がらせるのか?。特選のシールがまばゆく名前の横に貼られていました。平面が特殊めがねをかけないで距離により3Dに変化する技術、すごい。赤岳の雪の朝の荘厳な感覚が伝わってきました。季節、時間、張り詰めた緊迫感、洗われる心、重量感、圧倒される、言葉では言い尽くせない、下がって必死でそれを受け止めようとする自分。ぎりぎりに拮抗できる距離に立つと、すべてが静かにたたずむ赤岳になって見えました。

 久しぶり心を揺さぶられる作品に出会いました。日本画、工芸、彫刻と入選作品を鑑賞し、最後にもう一度赤岳を見ました。絵葉書を買おうとしましたが、小さくまとまった写真のようでとても買う気にはなれませんでした。

 

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2015/03/10

花粉症

 早く暖かくなって欲しいと願う一方で、目が痒い、鼻が詰まる、のどがイガイガする、頭が痛い、という憂鬱な季節がやってきました。

 寒くても、雨が降っても、花粉と言う敵は手を緩めようとはしません。それどころか、中国大陸からPM2.5を含んだ黄砂が飛来し花粉とのミックス形も有り得ます。

 それを受け取る方はどうでしょう?

 花粉は、パン、甘いお菓子、イモ類、お餅、おかきなどを常食する人に多くまとわりつきます。これらのものを食べると、たくさんの水分が必要です。飲んだ水分に代謝が追いつかないと、粘膜という粘膜が腫れてしまいます。そこに花粉がしっかり付着する訳です。

 花粉症の人は、今の季節上記の食べ物は控え、パンはご飯に、食事の量などを控えると症状が緩和されます。はり治療も有効な手段の一つです。花粉対策には、マスク、ゴーグルめがね、鼻洗い、甜茶、べにふうき茶など。あまりにもひどい時には、耳鼻科に行って薬をもらうという選択肢もあります。

 スギ花粉が終われば、ヒノキ花粉、さつきつつじと続きます。春風を手放しで喜べない事情がある人は是非ともご一考を。

 

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2015/03/02

地域に根ざす

 2月は28日まで。目まぐるしい一週間でした。

 新しい物件を見にいきました。今のベーネ治療院が11年目に入り、古く手狭に感じていたところでした。紹介してもらったビルは、これまでより心斎橋駅寄りで心斎橋商店街に面している9階建ての4階部分。窓も大きく一目で気に入りました。

 気になることは、大手美容室が先約していること。

 競合に入ることになりました。

 小さな治療院のわたしたちに勝機はあるのでしょうか?ずい分心配しました。

 オーナー会議でわたしたちが承認されたと聞き及びほっとしたのもつかの間、今の治療室の家主に解約を連絡し、文書で通知。新しい物件の保証金の振込みと契約書の作成。印鑑証明と住民票を役所に取りに行くなど2日間で仕事をしながらこなしました。2月は28日まで、がとても恨めしかったです。

 「どうして私ども選んでいただけたのでしょうか?」

 契約の日、わたしはオーナーにこう聞きました。

 「おたくは、近所の評判が良いと聞いています。商店街を盛り上げてくれるところに貸そうと思いました」

 この10年の年月は、地域に根ざしているという意識はありませんでした。近所の住所の人は、絶対に治すこと、と緊張を持って治療してきたことが良かったのでしょうか?初めて聞く近所の評判に、驚きとうれしさと、戒めが混じった複雑な気持ちになりました。

 あと10年、この地域に根ざし、はり治療を続けていきたいと思います。患者の皆様よろしくお願いいたします。
 

 

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