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2015年2月

2015/02/23

春節

 爆竹のけたたましい音が鳴り響く、旧正月の風物詩。春節の期間、日本にやって来るアジア、中国、台湾の人たちの膨大な数。お祭り気分の彼らと平常のわたしたち。どこでつながっているのでしょうか?

 旧暦ではり治療でつながっていました。

 待ちに待った旧正月。お餅7日間の解禁日です。一年の始まりの立春から旧正月。太陽の光はゆっくりとその明るさを増し陽気が巡るようになります。その温もりは、人の胃腸を元気付け、生まれたエネルギーは生きる力をもたらします。お餅は格好の食材であったわけです。

 新暦の1月1日に食べたお餅は、太陽の光も弱くからだを回す陽気がありません。胃腸の消化不良でもたれるばかり。体重増加には貢献しますが。

 春節の爆買いがニュースの話題になっています。あのたくましいエネルギーの10分の1程でもお餅によって得られないものかと思います。

 痰や咳、この時期から始まる花粉症が出てくるようでしたら、七草粥で春節は終わりにしてくださいね。

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2015/02/16

異文化交流 歌舞伎 3

 「2-3日前から思うような声が出ない」

 本番4時間前の空き時間にOO太夫さんがはり治療に来られました。2月公演も半ば、そろそろお疲れが出る頃かと想像しました。

 脈を診ると腎虚になっていました。

 「寝不足、疲れすぎ、動きすぎになっています、おなかの底から声が出にくいと思います。良い声でこの間曽根崎心中を語られていたのにね」

 「見にきてくれたの?」

 「はい。どうして鴈治朗さんはOO太夫さんを指名されるのですか?声が美しいから?」

 「御大の声質と似ているからと人は言っているけれど、語っている言葉が分かりますか?」

 「どうりで、鴈治朗さんのせりふと語りがおなじように聞こえてどちらが言っているか区別がつかない時が何度かありました」

 「せりふに合わせるように語っています」

 目と耳を集中して歌舞伎独特の雰囲気の中に身を置くという新しい経験は新鮮の一言。本物をリアルタイムで見ることができる贅沢。ビデオや映画とは異なる日本の伝統芸能・・・。

 と考えている間、15分あまり。腎虚がとれて鼻歌が出てきたのでぎりぎり治療終了。本番2時間前までに食事をして松竹座にもどる計算をしました。合わせて、気持ちがよくなって本番眠くなってしまうのも避けたかったので。
 

 

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2015/02/09

おじいちゃんの庭  (もぐさのにおい)

 「小さい頃に行ったおじいちゃんの庭を思い出しました。」

 もくもくもぐさのにおいがたちこめるはり治療室の午後。ベットに寝ていたS子さん(OL一児の母)は、そうつぶやきました。足の三陰交に灸頭針(きゅうとうしん、はりを穴に刺し、はりの頭にもぐさをつけて燃やす、もぐさを肌にじかに置かない、冷えをとりからだを温める方法)をしていた時です。
 
 OLと主婦、子育て、緊張と疲労の毎日、気が休まる暇はありません。S子さんにおとずれたおじいちゃんの庭で遊んでいる至福なひと時。穏やかな時間がそこに流れていたのでしょう。

 「きっとその庭は、お日様があたってぽかぽか暖かだったのでしょうね、やりきれない時、おじいちゃんの庭を思い出してください。一瞬でもからだは、今のようにゆったりしたS子さんにもどろうとしますから」

 S子さんを診ていて、20年前3人の子育てしている自分の姿が重なりました。いつもいらいらして何かに追われているような感覚。どの場面になっても休まらない。おじいちゃんの庭は、S子さんのやすらぎの庭になるように願いました。

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2015/02/01

異文化交流 歌舞伎 2

 「謡をうたうのではありません。義太夫(節)を語るのです」

 再来院してくれたOO太夫さんはきちんと誤りを正してくれました。日本に居ながら歌舞伎に無縁な生活を送るわたしにとってはありがたい指摘でした。それならば、こちらの東洋医学のこともきちんとお教えしようと思いました。

 はりは、中国武術から生まれたこと。尖った剣を尖ったはりに持ち替えて医術に発展していったこと。点の穴を刺激して痛みや病気を治療できることなど。OO太夫さんがはり治療に来る理由は?きっと体中を楽器にされているだろうから、楽器(のどや声)の手入れ、つねに最高の楽器でありつづける必要に迫られているのだろうと思いました。

 そのためにはどうしたら良いのか?

 朝シャワーはあれからやめているとおっしゃっていました。

 公演中は、食事時間、食事内容が不規則になるので良い声を出すための体調管理のアドバイスを。遅い夜食はいけないこと。難波、心斎橋界隈での胃腸に優しいお勧めスポットなど。

 公演の移動が多いので、お疲れはこちらがはり治療で整える・・・。

 その日は、稽古終了後、急いで来てくれたと聞いていたので、あくびと鼻歌がでてきたのではり治療終了。わたしの方は、初めの緊張がとれると、最高の楽器になるようにの一点にしぼり集中できました。体調を最高にもってくることこそ、それに他ならないからです。

 2月の演目は、「曽根崎心中」と聞きました。時間を見つけてまた幕見で行ってみようと思いました。

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