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2014/11/09

アリババと40人の盗賊

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 地主薫 舞踊生活50周年記念公演 「アリババと40人の盗賊」 全3幕 を見に行きました。

 「ひらけ ごま」と盗賊。日本から遠く離れたシルクロードの通り道。そんなイメージで臨んだバレエ公演。

 「ペルシャの市場」の生演奏が始まると、気分は砂漠の大国ペルシャにひとっ飛び。色彩は、華やかさを抑えた燥熱の砂色。視覚から砂漠の町並みと人々の暮らしが瞬時に伝わり、一夜の夢物語の世界に引き込まれていきました。中でも往来での蛇使いと蛇の踊りは、観客の目をくぎ付けにしてくれました。からみあう蛇の習性をよく理解した興味深い振り付けでした。

 アリババとろばは主従関係で、ろばは動物です。人間が踊るろばは突っ立つことは許されません。ひょうきんなろばの躍動感あふれる踊りは、主役アリババの存在感を引き立ててしっかり盛り上げていました。飼い主アリババの人柄をろばとの交流で示す手法は、言葉が存在しないバレエの世界ならではのものでした。

 山で道に迷ったアリババに40人の盗賊登場。ある者は舞台の袖から、ある者は観客席の後ろから、出てくる出てくる大挙40人。岩場に隠れているアリババの白い服とは反対の黒づくめ。何をしでかすか分からない黒いうごめきは、限りなく荒々しく猛々しい。盗賊の頭の威圧的で伸びのある踊りは、彼らを統率するのにふさわしく勇猛果敢。アリババとの対決が今から楽しみ。

 兄カシムが岩場の中に入って見た物は?

 エメラルド、ゴールド、ルビーの踊り。宝石の輝きがまばゆさを増す如く、豪華な色使いと振り付けに地主ワールド全開。岩場の中の隠された秘密に観客もうっとり。

 大きな壷に隠れた盗賊たちは、召使モルギアナの煮えたぎった油により殺されました。アリババと恋人アマーラの祝宴が始まりました。付け狙う盗賊の頭。正義の優しさと勇猛な悪。対峙した二人。軍配はアリババに。

 今回で2度目の上演の「アリババと40人の盗賊」。40人の男性ダンサーをどう見せるのか?が注目されるところでした。衣装は白と黒、心は正義か悪か?、照明は明と暗、背筋を伸ばすか、丸まるか、屈むのか?それぞれの役割をよく理解しみごとに演じきりました。蛇とろばは、ものめずらしさと愛嬌でもって、ストーリの単調さをなくす無くてはならない存在でした。

 若いアリババと若い恋人アマーラ、二人の踊りは、個性の強い踊り手の中にあって柔らかなクッション役となっていたように思います。そのまま地主薫バレエ団の未来の姿を見ているようでした。

 生公演に生オーケストラ。芸術の秋にふさわしい贅沢。この日この夜、アラビアンナイトのシヘラザードは、ペルシャ王に新しい形のアリババの物語を語ったことでしょう。


 たくさんの若いダンサーたちの動きを見て、わたしたちの日常のあまりの動きの無い生活を思いました。あれだけ動ければ、気滞(気の流れが悪く、からだに不調が出ること)や鬱滞(うつうつして体調を崩すこと)などの不調は出ない。たとえ出ても一度バレエの練習をするだけで払拭することが出来るでしょう。羨ましい限りです。団員の皆様に惜しみない拍手を贈りたいと思います。

  

 

 

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