« センター直前 | トップページ | シャワーの人 »

2013/01/14

加賀赤絵展

Img_6047


 洋風テーブルの上にディナーセットが並ぶ。一段と目を引く加賀の赤絵の壷や絵皿。ナイフやフォーク、スプーンのそばにさりげなく置かれている湯飲みやティーカップ。盛り付けられたテーブルフラワーの存在を忘れる程。明治時代のフィラデルフィア万博(1876年)、パリ万博(1878)で欧米人の目を一瞬でくぎ付けにしたであろう風景が、会場で再現されてありました。

 魅惑の赤、きらめく金彩 「加賀赤絵展」 京都高島屋 を見に行きました。華やかな九谷焼の赤絵は、江戸時代中国との交易を通してもたらされた陶磁器の模倣から始まりました。時の大名や商人たちの心を魅了し、茶の湯や食文化の中で日本独自の円熟期を迎えます。前面に小紋と絵画をで埋め尽くされた陶器、その精緻できらびやかな文様は、息をのむ美しさです。幕末に、京都から金彩が伝えられ、絢爛豪華のひとことに尽きる域に達しました。

 加賀赤絵をうみだす陶工のことを考えてみました。雪が降り積もる、雪国の長い冬。一面の白。すべての色彩は白色に変えられ底冷えの寒さ。

 赤い色を白い陶器に一筆ずつ塗っていく。朱の赤は、目にも暖かく、底冷えの寒さに温もりが伝わってくる感じがします。金彩を加えて豪華な中に重厚味がでます。陶器が、金襴緞子の着物を着ているように塗り上られていく。京都の友禅に決してひけをとらないように。彼らの心意気が伝わってきました。

 わたしは、素朴な陶磁器が好きです。今回はじめて加賀赤絵をあしらったテーブルディナーセットを見ました。心が豊かになる品々でした。自然に頬の筋肉がゆるみました。欧米の人たちがジャパンクタニのとりこになったのも良くわかるような気がしました。

|

« センター直前 | トップページ | シャワーの人 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 加賀赤絵展:

« センター直前 | トップページ | シャワーの人 »