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2013/01/11

センター直前

 T君(高校3年)のお母さんから電話がありました。T君が正月休み中、昼間起きれないで寝ている状態だということでした。

 お母さんに付き添われてタクシーに乗って来てくれました。一人っ子のT君、家では口数が少なく、あまりお母さんと話をしません。「しんどい、からだがふらつく、肩が痛い」とだけ言う、ということでした。

 ベットの上に横たわるT君は180センチのイケメン。青黒い顔。小学6年生の時、始めてはり治療をした時のことをいつも思い出します。「はりなんか嫌や」と治療室の前で駄々をこねていたのに、治療後、お母さんに「また来たい」と言ったことを。以来、何かある毎にはり治療に来てくれるのでした。

 本人に訳を聞いてみました。センター試験直前で朝方シフトにしていること。学校は直前なのであまり行かなくてよい。塾が正月休みになって、一人で勉強していること。朝のうちはいいけれど、昼から足がふらつき頭がぐらぐらする。地面が揺れる、頭が痛い、肩が痛い、からだが痒い。それで、昼からはずっと寝ている。 

 脈を診てみました。細渋。血が足りません。半月前に来た時には分厚い英語の単語帳を待ち時間に覚えていた姿を思い出しました。「何時間勉強するの?」「一日中、今は昼から集中できないから寝てる」 

 長時間、長期戦の受験勉強は、目を酷使し眼精疲労が溜まります。「たくさんの字を目から脳に伝えるために、脾臓で作った血液を肝臓に送る、肝臓から目に送られる血が足りない状況。そうなると、地面が揺れる、めまいがする、肩が痛い、アレルギーでからだが痒くなるといった症状がでるよ」とT君につたえました。

 はり治療は、三陰交、曲泉、陰谷、三里、血海、風池などの穴を取りました。ブルーベリーやプルーン、ほうれん草、を食べる、目の蒸しタオルをするといった養生を教えました。

 18歳の春は目前。センター試験と本試験が立ちはだかります。不安と恐怖、葛藤、プレッシャー、その先に見え隠れする一筋の光。T君一人ではない全受験生が直前に陥るさまざまな体調不良。

 地面が揺れると言う恐怖。自分のからだの中で起こっていることを理解したT君は、やや安心した表情で帰っていきました。家族を巻き込んでのセンター直前。お母さんも心配でクタクタのようでした。 

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