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2012/11/02

Wシリーズを制覇した米ジャイアンツの鍼灸師

 もぐさの香りが漂う。身長2メートル近い野球選手たちが神妙な顔をしてベットに横たわる。目を凝らして見れば、腕や足腰の針が置針されている。 米サンフランシスコのジャイアンツ球場の一室。

 11月1日の朝日新聞朝刊「ひと」の欄に、Wシリーズを制覇した米ジャイアンツの鍼灸師、小川波郎さんのことが掲載されました。私には見慣れた風景。患者さんが足腰を故障したジャイアンツの選手たちの違いはあるかもしれませんが。小川さんは、選手たちからの信任は厚く2年ぶりのWシリーズの優勝を影から支えました。

 かれは、中高時代サッカーに明け暮れ腰痛に苦しめられました。それを治してくれたのが鍼灸との出会い。そして、社会人を経て鍼灸の道へ。社会人野球のトレーナーを勤めた後、米大リーグ24球団すべてに履歴書を送ったといいます。2008年からジャイアンツに雇われました。

 自らの経験から出発したかれの患者に対する思いは、きっとチームの選手たちに伝わったことでしょう。イエスかノーかの結果を求められる厳しいプロの世界に、東洋思想の色濃い鍼灸が入りこめたのは理由があると思います。故障した箇所を治すために、患部から遠い手足の穴に針を打つ。たちどころに痛みが取れる。東洋のマジックを見せつけられたら、熱いお灸も少々の針の痛みもがまんできるのだと思います。プロの野球選手だけでなく、私が毎日見ている患者さんもまたそれではり治療に来てくれるのだと思います。

 10月31日、サンフランシスコの目抜き通りを仲間の選手たちと優勝パレードをするという小川さん。かれの日々の努力とその思いは、優勝という結果がでました。おめでとうございます。

 同じ鍼灸の道を歩む私に出る結果といえば、痛みが楽になった後の患者さんの笑顔、というところでしょうか?
  

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