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2012年2月

2012/02/27

森は海の恋人 2

 2月19日は、暦では雨水。

 山や森に降った雨は、腐葉土を含んだ栄養豊かな地下水となり川に合流。海に流れていきます。海の入り口では、プランクトンが増殖し、魚がそれを待ち構えています。これは自然界の構図でした。

 これを東洋医学では人間にあてはめてみました。

 山(森)の木を肝木、腐葉土を含んだ川の水を心火、畑を脾土、雨を降らす雲や天候を肺金、山の地下水を腎水。

 木を切りすぎて地下水を蓄えることができなくなると、肝腎が枯れてしまいます。目のかすみや耳鳴りがおこります。急いで木を植えて地下水を増さなくてはいけません。

 山の地下水が減へると、心腎が交流せず頭がふらついたり上下のバランスがくずれます。地下水と川の水を増やします。

 落ち葉の栄養が取れなくなると、川の水は普通の水となります。食欲が落ちて臭覚が減退します。

 畑の水が多すぎれば、作物が水っぽくなり体がだるくなったり足がむくんだりします。あふれた水を利水しなければなりません。

私は、人の体を自然界にたとて考えること、自然界のことを人に置き換えることをしながら針治療をしています。難しい東洋医学の考え方も、身近なことに置き換えてみると、何が今一番必要なのかがわかるヒントになります。

 ちなみに、森は海の恋人の森と海は、針治療では親子関係で、海がお母さん、森の木は子供の位置付けになっています。大好きなお母さんを守るために子供が力を発揮しているというところでしょうか。

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2012/02/20

アスリート魂 室伏広治

 先日のNHKアスリート魂は、ハンマー投げの室伏広治選手でした。2011年世界陸上選手権で金メダルを獲得。ロンドンオリンピック代表に内定。

 37歳現役の室伏選手、年齢による生理学的な限界はあるけれどそれを自分では決めたくない、いかに自分を高めていくかが大切なことといいます。 そして、自分が立てた目標に向かっていくこと、それは、限界を超える闘いともいえるのです。

 具体的には、故障の原因につながる筋肉を鍛えるより、立ったり座ったりする基礎運動の機能を高めることで競技力を向上するというものです。実際、練習メニューは全盛期の3分の1の20投に減りました。そのかわり、体幹を鍛えたりストレッチは入念に行うようにします。赤ちゃんトレーニングとして、筋肉が発達していない赤ちゃんが絶妙なバランス感覚で動くさまをまねてみることにしました。

 結果、全身の筋肉をうまく使えるようになり、2011年の世界陸上の金メダルにつながりました。

 ロンドンには、体に負担がかからないよう年齢に応じたスケジュールを組んで臨むという室伏選手、目指すのは、体を意識せずに出来たとき、ハンマーのおもさを感じないという究極の投てき。アスリートの魂がここにありました。

 全身の筋肉を自由に動かすことができると、気血のめぐりが良くなり内臓の機能が活発になります。無理のない動きは、究極の投てきにつながるものと思われます。けがのリスクも少なくなります。針治療は、針を使ってこれに近い効果を出すことができます。

 赤ちゃんの柔軟性に目を向けたことは大ヒットでした。

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2012/02/12

森は海の恋人

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 「海を再生させるために、森に木を植える」?「どういうこと?」 海と山、一見まったくかけ離れた場所から想像もつかないことでした。
 
 「森は海の恋人」 畠山重篤著 文藝春秋 を読みました。1980年代、おいしい牡蠣を育てるために一人の魚師が山に木を植え始めました。畠山さんは、気仙沼湾の牡蠣養殖の漁師。気仙沼に注ぐ大川上流の室根山は、国の政策により広葉樹を伐採して杉などの針葉樹を植えるようになりました。以来、大雨が降ると広大な広葉樹林がなくなったため山に保水力が無く、幾度となく大水害にみまわれました。植えられた針葉樹は、まだ若木で水を保水しきれなかったのです。30年後の現在は、大きくなった杉の花粉で困ることになりますが。

 森に降った雨は、腐葉土の養分をたくさん含んだ川の水となって海に注ぐ。プランクトンが、その栄養で大量に発生する。それを魚が食べにやってくる。漁師が豊富な魚を獲る。このサイクルのどれが欠けても森の民、海の民が困るわけで、森は海の恋人運動の火が付きました。漁師が山に木を植えること、そしてその木がクヌギや栃、桂、ブナなどの広葉樹であることの意味を知りました。話は気仙沼湾だけの話ではなく、ダムで川をせき止めても、自然の生態系が崩れ海が荒れて魚が寄り付かなくなってしまいます。

 折りしも昨年の3月11日の東日本大震災での大津波で、三陸海岸一帯の牡蠣の養殖は、壊滅的な被害を受けました。福島原子力発電所の、津波による放射能もれが海にも多大な被害を及ぼしています。小さな運動が人々の意識を変えていっている中、放射能汚染は予想外でした。

 恋人たちを引き裂く難敵があらたに増えてしまいました。 

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