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2011/02/09

涙のわけ

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 すいな治療(中国の医療マッサージ)を終えた後、A子さんの顔に赤く泣き腫らしたあとがありました。なぜ泣かれたのかそのとき分かりませんでした。

 新患のA子さん34歳は、胃の不調を訴えて来院されました。ひととおりの問診を終えて針治療をしょうとした時です。「先生、わたしはB型肝炎です」と言ってくれました。聞けば、出産時に母親からウイルス感染してまだ発病していないということでした。そこで、鍼を刺すことを思いとどまり、夢分流の打鍼術(鍼を刺さない)で腹部を調整しすいな治療に切り替えました。

 すいなをしている時にいろいろな話をしました。思いつめやすい性格の彼女には、気持ちがほぐれるようにと気をつけました。「婚活もそろそろ考えてね」「運動も歩くところからやってみて下さい」

 胃腸がスムーズに動くように胃を伸ばす体操や開脚のストレッチを自分でもできるように教えました。

 
 数日後、2月4日の朝日新聞夕刊の記事を読んでA子さんの気持ちがすこしわかりました。

 B型肝炎訴訟原告20代女性の手記と題する文章は、そのままA子さんに重なりました。記事には、発病への不安や周囲の偏見におびえ苦しんできたこと。一般的な日常生活で感染する恐れは無い、にもかかわらず、感染を理由に就職や結婚を断られたり、学校、職場で差別的な扱いを受けた人も多く、いまだ、正しく理解されていないと感じる。「自分にできることは、勇気をだしてかたること。」と結ばれていました。

 A子さんの流した涙のわけはわかりません。深い思いを酌む事も出来ませんでした。
 

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