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2010/12/29

ルーシー・リー展

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 まるい器に水平に視点をあわせてみる。ふちの繊細なカーブがゆるやかにゆがんでみえる。ガラスの向こうで佇んでいる器の貴婦人たちは、一つずつ微妙にゆがんで見えました。

 師走の底冷えする寒い昼下がり、大阪中ノ島にある大阪市立東洋陶磁美術館で開催されている「ルーシー・りー展」(ウイーン、ロンドン、都市に生きた陶芸家)に行きました。

 ルーシー・りー(1902-1995)はウィーンの裕福なユダヤ人家庭に生まれ、工業美術学校で轆轤(ろくろ)に魅せられました。戦争でロンドンに疎開。国際的な展覧会で何度も高い評価をうけました。日本では、彼女がつくった陶製のボタンをデザイナーの三宅一生が使用したことでも有名です。

 「あら、これ、ずれているわ」 正中が上下で微妙にずれている白い花器がありました。ハンドメイドの妙味。なんともおかしくて思わず顔がほころびました。

 ゆがんでいてもいいんだ・・・・・。まっすぐで対称でなくてもいいんだ・・・・・。微妙なゆがみのなかにゆとりが生まれ息抜ができる。ほんのちいさなずれは、精密機械では許されないけれど、この空間の中でしっかり足をつけて立っている。縛られた心が開放されるような感じを覚えました。

 手に取って見たいなぁ、と何度も思いました。
 

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