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2010年11月

2010/11/24

思いっきり泣きました。安藤美姫逆転V

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 背中があいたコスチューム。腰には痛々しいテーピング。3回転ジャンプがふわりと宙を舞う。速さに精彩を欠くも大輪の花がひらいたような出だしでした。

 フイギュアスケート ロシア杯 グランプリシリーズ第5戦女子フリーの安藤美姫選手は、前日のショートプログラム5位と出遅れていました。安藤好調との前評判の中、モスクワ入り後の練習中、腰の肉離れという突然のアクシデント。プログラムを滑りきるのも危ぶまれる程怪我は深刻だったそうです。

 フリー本番前、控え室の化粧台の前で悔しさのあまり「思いっきり泣きました」という彼女。痛み止めを打ちながらのSPの成績は不本意に終わり、精神状態が怒りと不安と悲しみのピークだったはずです。泣くという肺の悲哀がアクシデントで怪我を負わされた肝の怒りに打ち勝つことができたのだと思います。

 また、怒りのまま本番をむかえたとしたら、痛みに増して筋肉が硬くなり、彼女の持ち味であるフリーの演技ができなかっただろうと思います。痛みのためにジャンプの難度が落ちましたが、結果的に適度に力が抜けて、ジャンプの安藤美姫だけでなく演技の安藤にも高い評価が得られました。。

 演技終了後、腰を押さえてリンクから上がる姿がテレビに映りました。苦痛に歪んだ顔が怪我の深刻さを物語っていました。スピンやスパイラル、定評のある変化に富むステップ、どれをとっても腰に激痛が走ったことでしょう。スケーターとしての成長ぶりは、演技力精神力ともに目を見張るものがありました。

 12月に行われるグランプリファイナル北京での活躍に期待したいです。

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2010/11/17

ドン・キホーテ

 騎士道は、中世ヨーロッパでのナイトの心意気。ドン・キホーテは鎧と槍に身を固め理想のドルシネア姫を捜しに旅に出ます。

 地主薫バレエ団公演「ドン・キホーテ」を見に行きました。

 スペインは情熱の国。地中海に面したバルセロナは、輝く太陽がふりそそぐ活気あふれた町。広場には宿屋の娘キトリと床屋の息子バジルが友人たちとおしゃべりを繰り広げています。昨年の「クルミ割り人形」にひきつづいて主役を務める二人は、2010年第9回アメリカ ジャクソンバレエコンクールにてそろって銀賞を獲得した実力派。太陽に照らされた褐色の肌によく似合う衣装で踊る二人。キトリの柔軟な背中の反り、トウシューズが宙に舞っているような軽やかな足取り。一方バジルは、一段と足の筋肉が太くたくましくそれでいてシャープさを失わない。数年前の華奢な彼がリフトを軽々こなすことができるようになっていました。

 ドン・キホーテの鎧と槍は、バルセロナの町でも古くさく浮いた存在でした。親のすすめる縁談から逃げる二人の恋の仲裁をすることで、ドルシネア姫の幻影を見いだすことができました。ジプシーの踊りでは、統制のとれた群舞が情熱的で見応えがありました。嵐の暗黒色から突然の白い光・光・光。不安と予感と期待が光りの方向へ何度も目を凝らすことに。

 夢の場は、光の暗示したとうりドン・キホーテが慕わしいドルシネア姫と踊るシーン。老いた彼にドルシネア姫の若さと可憐な姿態がひときわ映えて見えました。

 男性ダンサーが3列になって陽気に踊る酒場。力強さがバレエの量感を増していました。白いイメージから一転、透明のブラウン一色に変わり、賑わいと熱気むんむんがこちらにも伝わってきました。コミカルなバジルの狂言自殺もわかりやすく、思わずくすりと笑ってしまいました。和気藹々の雰囲気は、最後のキトリとバジルの結婚式へとつながります。

 バレエには、言葉がありません。日常私たちは、言葉を通じて意思疎通をはかっています。慣れた日常から、言葉を無くしたバレエ公演を見ていて遜色なく思うのは、バレエが総合芸術であるということだと思います。ダンサーたちの熱のこもった演技の上に、練り上げた振り付け、音響、衣装、忘れてはいけない今回の照明、舞台装置、時代考証等、素人の私にはわからないところまでの深い気遣いを含めての総合芸術です。

 地主薫バレエ団でいつも関心させられるのは、舞台に立つ一人一人がそれぞれ自然にその持ち場で演技をしていることです。踊っている人もそうでない人も気持ちを一つにして舞台を盛り上げている姿勢に惹かれて、今年も公演を楽しみにしていたのでした。

 最後に、今年の猛暑の中、集中力が途切れることなく一つの目標に向かってやり遂げられたこと、を高く評価したいと思います。私の針治療室では、熱中症、夏ばてで体調をくずされた患者さんが続出しましたから。

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2010/11/11

本物の一枚 モネ 睡蓮

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 「地中の宝石箱」の中でモネの睡蓮を見つけました。本物の一枚に出会えました。

 過ぎ行く秋の一日、京都アサヒビール大山崎山荘美術館に行きました。木津、宇治、桂の三川が合流する地に建つこの美術館は、テラスからは壮大な風景が広がります。

 「地中の宝石箱」は、現代建築界の鬼才安藤忠雄氏の設計による地下新館の別名。ヨーロッパ風の重厚な作りの本館に対し山の傾斜を利用した新館には、モネの睡蓮が三点。

 池に浮かぶ睡蓮と水面に映る風景から、晩年のモネの自宅の庭の風景を想像する。池の周囲を自由に逍遥するような不思議な感じに心が躍りました。本物の醍醐味でした。

 本館の庭の池には睡蓮が白い花をつけて咲いていました。本物の一枚を見た後のこのシーン。こころにくい演出です。渇いた心にじんわり染みわたり、自由な時間がゆっくり過ぎていきました。
 

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2010/11/04

2010日本シリーズ第4戦 

 「あっー」 

 中日の先発、山本昌投手のロッテ西岡への初球は、大きくすっぽ抜け捕手の頭上を越える大暴投になりました。2010年日本シリーズ第4戦は、11月3日千葉マリンスタジアムで行われ、中日が4-3で7年ぶりの延長戦の末ロッテにせり勝ちました。

 山本投手のピッチングは申し分なく3回に悪夢がおきました。テレビを見ていて気になる動作が一つ。彼は、球を投げる前にしきりに手指に息を吹きかけていました。あれ?寒いのか?と思いました。11月初旬の夜のマリンスタジアム。多くの観客は長袖コート姿。選手たちの長袖アンダーシャツにユニホームが多い中に、彼は半袖のユニホーム姿でした。半そでのアンダーシャツを着用しているにしても夜風の中、手指の方までの保温ができていなかったのかもしれません。その上に日本シリーズ先発の重圧。大歓声の中のピッチング。45歳のベテランに落とし穴がありました。寒さと緊張は、逆気して手足が冷たくなります。指の感覚が寒さでしびれてにぶると、コントロールは乱れ、球はあらぬ方向へ。この後、西岡に二塁打、井口に2ランを打たれ54球で降板。

 幸い、延長11回、中日のルーキー大島が、2死二塁で決勝の三塁打を放ち接戦に終止符をうちました。シリーズ最年長登板の彼は初白星を飾る事が出来ませんでした。

 昨夜の試合の興奮冷めやらぬ今夜、シリーズ第5戦。全国放送はありません。スポンサーがつかなかったそうです。残念・・・・・・・。

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