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2010/05/27

未知の世界

 「僕は未知の世界へ来ました。」新患のAさんは、私の顔を見るなりそう言いました。

 Aさんは、春になるときまって息苦しくなり声が出にくくなります。教員の彼は声が命。自分で自分の体の制御ができないのが歯がゆいようでした。

 小児喘息があったこと。シャワー生活をしていること。慢性寝不足であること。春に調子を崩すことなどから、肺腎の陰虚症があり常に風邪ひき状態が続いていることがわかりました。
 
 肺の弱い彼の生活をチェックしながら針治療をしました。出にくかった声もその場で改善し息苦しさも無くなりました。針治療は不思議な未知なる世界ではありません。緻密な観察とデータ集め、綿密な戦略でもって弱いところを持ち上げたり、あまっているところを他にまわしたりしてからだのバランスを整えます。ツボという体のポイントの特性をうまく利用し、ツボの点(一次元)から平面(二次元)、からだの深部(三次元)、時間や動きのコントロール(四次元)まで行うことができます。

 Aさんの未知なる世界の初体験は、治療時間内で十分自分のからだの中で実感してくれたと思います。

 刻々と変化する人の体。「道のいうべきは常の道にあらず」という道教の無常につながっていきます。
 
 

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