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2009年11月

2009/11/18

おなかの冬じたく

 朝から陽がささない。どんよりとした曇り空。洗濯物のかわきが悪い。ふとんが干せない。

 秋分の日からこちら、どんどん日が短くなる。照りつける太陽があったことさえ忘れてしまった。こんな気持ちが後ろ向きの日はおなかの冬じたく。冬服と冬布団の用意はすでに終えている。

 鶏肉屋で地鶏の鶏がらを二つ買う。一個100円。深鍋に水、輪切りにした生姜、叩き潰したにんにく、ねぎ、あればセロリの葉、冷蔵庫の中のくず野菜、みりんかお酒少々いれてことこと煮る。スープがにごるので沸騰させない。3-4時間。はじめの沸騰するときにあくを取っておく。

午後はゆっくり過ぎて台所中鳥スープの香り。鼻からいじけた寒さが抜けていく。スープを味見すれば、お腹の中はやさしく温もった気がした。

 おなかの冬じたく準備OK。

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2009/11/11

阿修羅 天平の美少年

 秋晴れの奈良、「興福寺 国宝特別公開 2009 お堂でみる阿修羅」展を見に行きました。長蛇の列の一番後について待つこと40分余り、仮金堂で天平の美少年と初めて会いました。

 彼は、八部衆、十大弟子とともに釈迦如来を護って立っていました。帝釈天と常に戦いを挑み続けたいくさの神阿修羅、仏教に帰依してからは、いくさの修羅場に赴く形相とは異なり、憂いのあるまなざしが魅力的な、3つの顔と6本の腕の異形の美少年の姿になりました。

 静粛な雰囲気の中、人々はそれぞれの思いを持って阿修羅たちと対面しています。私は、中学生の時の美術の教科書の阿修羅が好きでした。飽きずに何度も眺めていたのを思い出しました。

 「やっと会えた」

 遠くから見て、正面から対面して横から全体を眺めてお堂をあとにしました。天平の美少年は健在でした。

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2009/11/05

琵琶とエレキギター 正倉院展

 スローテンポの深い低音の調べ、身を乗り出してガラスケースの中の紫檀木画槽琵琶 したんもくがそうのびわ を見入る人人人。

 正倉院展を見に行きました。40分待ち。薄暗い光の中で琵琶は浮き上がって見えました。背面は、リースの花模様、花をくわえて飛ぶ鳥が描かれています。前面は、4本の弦とばちが当たる部分になめし皮がはられています。 なめし皮には、山水の風景、宴会する人人。虎を弓で射る狩猟場面が描かれています。数十年前に録音されたその音色は、1300年の時を越えて私の心にとどきました。

 夜、琵琶の音色の余韻にひたっていると、中3の娘の部屋から耳をつんざくばかりのエレキギターの音。いつもはヘッドホンで練習しているものを、この日はじか練習。6本の弦、白黒の硬質プラスチック様の本体、音量調節つまみ、アンプとつないでエレキ音がでます。娘には、古代の音は暗くまどろしく聞こえ、1300年前の天平人にはエレキの音が大音量の騒音に聞こえるかもしれません。

 時はめぐり人の感性も多様化されました。ロックミュージックが若者の中で人気です。音量やテンポにおいては両極端の関係の両者。音をつまびく人にどれほどの差ができたというのでしょうか?

 年に一度の正倉院展。シルクロードは、現代人の心にさまざまなことを想起させてくれます。

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