« 夏ばてかな? | トップページ | だまし絵 »

2009/10/05

the Nut Cracker くるみ割り人形

 クリスマスの朝、クララは夢から覚めました。枕元には黒い帽子をかぶったくるみ割り人形が。小さくなったその人形を愛しそうにそっと抱きしめました。

 中秋の名月の夜、10月3日「the Nut Cracker] 地主薫バレエ団 平成21年度文化庁芸術祭参加公演を見に行きました。

 クリスマスイブのパーティに叔父さんからもらった小さなくるみ割り人形。クララは人形を抱いて眠りにつきました。夢の中でのねずみの大群の乱舞は、灰色の世界の中で恐怖とおぞましさが入り混じり見ごたえがありました。ねずみの大群の縦横無尽の舞。おもちゃの兵隊の機械仕掛けの動きとの対比゚が分かりやすく楽しい。思わず劇中に引き込まれていきました。
 
 人間の王子様になったくるみ割り人形とクララは海をわたり「お菓子の国」へ。「???」時折漂ってくる良い匂い。恋に落ちた二人を祝福するためにチョコレートやコーヒーの精達が踊る時、鼻にチョコレートの匂いそしてコーヒーの匂いが漂ってきました。私が座る二階席の広い空間にはその他いくつかの甘い匂いがとどきました。バレエはセリフの無い芸術と言われていますが、嗅覚を刺激されるのは初めての経験。驚かされました。

 ヒロインクララを演じるのは新進バレリーナ。しなやかな身のこなし。華奢な手の指先にまで込められた彼女の思い。床をけるつま先の軽いタッチ。夢見る少女にぴったりの初々しさがありました。ヒーローくるみ割り人形と王子を演じるのは、昨年の「ロミオとジュリエット」のロミオ青年。一段と筋力アップされて登場。二人で踊ったグラン.パ.ド.ドゥは、2009年6月モスクワ国際バレエコンクール銀賞の栄誉を獲得されたとか。2年目のプレッシャーの中で更なる成長を感じました。

 若い二人の脇を固めるのはモスクワからのゲストダンサー、芸達者なおなじみの顔ぶれ、ひたむきなバレエ団の団員達。目を惹くのはねずみの王様のメイクテクニック。また、普段私たちにはなじみの少ないヨーロッパの雰囲気を、メイク、衣装、舞台装置にいたるまで見事に演出されていました。この上の最大の贅沢は、関西フィルハーモニー管弦楽団の生演奏。大阪すみよし少年少女合唱団の歌声が清楚な花を添えていました。

 今年は、一幕と二幕で素人にも子供にも分かりやすい切れの良い構成。見る者を惹きつけた後、三幕で一気に地主薫バレエ団の新骨頂を発揮していました。

 夢見る時間はあっという間に過ぎ、クララのくるみ割り人形を抱きしめる姿が余韻のように心に残りました。

|

« 夏ばてかな? | トップページ | だまし絵 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: the Nut Cracker くるみ割り人形:

« 夏ばてかな? | トップページ | だまし絵 »