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2008/11/05

タイムカプセル 正倉院  

 とてつもなく大きい黒い建物は東大寺のはずれにどーんと腰をすえて建っていました。

 長さ2,7メートルの数十本の四角い足の上に黒い偉容を放ったそれは1200年余りの時を往時の姿のままにあるという事実。私は、初めて見る正倉院から目が離せられませんでした。

 日本史の教科書に載っている写真は豆粒程の大きさしか見えません。実物の迫力はまさに黒いタイムカプセルという言葉がふさわしいと思いました。檜造り、本瓦葺き、北倉、中倉、南倉をあわせた間口33メートル、奥行き9,4メートル、総高14メートルの長方体。世界遺産。黒く見えた外壁は、1200年余りの歳月を経た校倉造りの檜の姿でした。

 檜のタイムカプセルの中に個々に箱に収められた内外9000点の宝物たち。湿損、虫害、退色など防ぐために8世紀当時の人々がありとあらゆる英知を集めました。シルクロードからの到来物は当時のままに本来の光を放っているように見えました。

  現在は、近くの鉄筋コンクリートの空調設備の行き届いたところに保管され後世にその輝きが残るようにひき続き地道な努力が続けられています。正倉院と正倉院展、この二つを同時に見ることにより心を揺さぶられた本質が何だったのか少しわかったような気がしました。

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