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2008年10月

2008/10/29

白瑠璃碗 正倉院展

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 ほのかに光るライトに照らされて白瑠璃の碗は、1200年以上の時を超えて私の目の前に浮かびあがっていました。ササン朝ペルシャ{今のイラン}からシルクロードの終着点奈良に伝わってきたカットグラスの碗。

 日差しがめっきり弱くなった秋の一日、奈良の正倉院展に行きました。平日にもかかわらず待ち時間が出るほどの盛況振り。

 透明なうす茶色のグラスは、外側に円形カットが80こ施されており、ほのかなライトに透かされています。「きれいね」とあちこちでため息がもれ見る者すべてをうっとり夢み心地の気分にさせてくれていました。

 イランの墳墓から発掘された同系のカットグラスは乳化して透明度ゼロ。いかに正倉院の高床式の宝庫の居心地がよかったかがうかがえます。湿気の多い日本、聖武天皇と光明皇后ゆかりの品々は大切に保管されています。毎年、一年でもっとも湿気が少ないこの時期、二十四節気の燥季にあたります、に点検を兼ねて展覧会が開催されているのも納得できます。

 遠くペルシャの国からラクダにゆられてまたは船に乗って、人から人へ伝えられ、時を超えて今、目の前にある不思議な縁を胸にしまって奈良の地を後にしました。

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2008/10/22

中学生パワー

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 「よーい」、 「パーン」、 ピストルの音と同時に男子生徒達が150m走のスタートをきって走りだしました。 

 先日、中2の娘の体育祭を見に行きました。小学校の運動会と違うところは、お遊戯やダンスがないところ。競技のほとんどがリレーを含めて走ることです。短距離走では、その肉迫感がひしひしとこちらに伝わってきました。1500mや3000mの長距離走では、相手とのかけひきと自分のペース配分の如何が勝敗を左右します。ただ走るだけの体育祭に大人の私たちが忘れてしまった何かを感じました。

 女性は7×2の14歳で生殖能力ができ生理が始まります。7×3の21歳で腎気が完全に巡るようになり、7×4の28歳で体が女性として完成。7×5の35歳でしわができはじめ、7×6の42歳でしわがふえ白髪がめだち、7×7の49歳で閉経して生殖能力がなくなります。男性は、8×2の16歳で生殖能力が備わり全身が男らしくなります。8×3の24歳で筋骨がたくましくなり、8×4の32歳で男性の最盛期をむかえます。8×5の40歳になると腎気が衰え、8×6の48歳しわと白髪がでてきます。8×7の56歳で全体に老化がめだち8×8の64歳では歯も毛も抜け去り五臓の働きも衰え生殖能力もことごとく尽き果てます。これは、鍼灸の古典「黄帝内経 素問」という本の中の上古天真論に書かれている内容です。

 中学生の彼らは、成長期のまっただ中。細胞はどんどん成長し男性、女性として完成する一途をたどっています。私は彼らのひたむきで力強い走りをみて眩しいほどの「若さ」を感じました。その「若さ」に畏敬の念とともに嫉妬を覚えました。かつて大人の誰もが持っていたもの、中学生のはち切れないばかりの生命力、うらやましい限りです。

 中学生パワーはすごい。しかし、彼らは当然のように全くそれに気づいていないのです。

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2008/10/14

ママさんパワー


 「バーン」 相手コート内に強烈なスパイクが決まりました。

 毎年スポーツシーズンのこの時期、大阪の各地域でPTAママさんバレーボール大会が開催されます。小学校、中学校校区のそれぞれにチームがあります。区PTAで優勝すれば大阪市PTA大会に出場することができます。

 私は中学校PTAで参加しました。思えば、長女が小学校1年の時から参加。13年間ママさんチームで練習に参加しています。次女が小さい時は、昼寝をしている間に練習に行ったり、一緒に連れて体育館で遊ばせながら練習するという具合。さすがに、子供が熱を出したときは休みました。義母には、「子供のめんどうをみないで遊びに行っている。」とよくしかられたものです。どのママさんも境遇は同じようなもので家庭の多少のストレスの発散の場でもあるわけです。

 共通するのは、小中学生の子供の母親であることだけ。年齢がまちまち、体力も個人差があり、学生時代の経験の有る人無い人、社会人チームに所属していた人の混成チームです。9人制。皆そろって元気。一様に下半身に筋肉がつくバレー体型。風邪はひかない。突き指や打撲は怪我のうちにはいらない。拾えなかったボールが次ぎ同じところに来て拾えたときの爽快感。日常のイヤなことはこの時点で忘れます。

 試合当日、早めに起きて掃除、洗濯、家族の昼食と夕食の用意をして晴れて自由の身。サーブ、レシーブ、トス、ジャンプ、アタック、ブロック、フォロー、試合中の泣き笑いは一年間の総決算。また次の一年の課題を見つけて長い一日が終わりました。翌日の筋肉痛は一年間の勲章かもしれません。

 ママさんパワーは健在ですよ。

 

 

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2008/10/08

キレる

 「おなかがすかないから夕食いらない、うるさく聞かないで」中2の娘の言葉にびっくり。訳を問いただしてみると友達と駄菓子やへ行ってお菓子を食べたとのこと。

 ハィチュウ、ネルネル、キットカット、おなじみのお菓子の名前。それが娘の机の周辺に落ちていたお菓子の包み紙の一部をおもいだしました。最近、反抗期に加え何もかもキレやすくなっているなぁと思っていたところでした。

 かんだかい声でしゃべる。叫ぶ。けんか腰。つっかかる。ゆっく落ち着いて話すことが出来ない。いらつく。むかつく。時にこのどれかのトーンがあがるとキレて自分を制御することが出来ないようです。

 甘いお菓子は、時には気分転換になりますが、とりすぎる体重が増えます。それだけですめばよいのですが、胃腸に水分がたまり体がだるくなります。足がむくむ、食後眠い、いらいら、怒りやすい、キレやすいのも特徴の一つです。

 10日程留守をしたつけとして娘がキレやすくなっていました。偏らない食事、手作りのおやつ、ゆっくり話をきいてあげるなど反省するところが多いこのごろです。
 

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2008/10/04

何もない 沖縄 勝連城

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 何もない。石積みの城壁に吹きわたる風。青い海、青い空。

 勝連城は沖縄中部、うるま市にあります。2000年琉球王国のグスク及び関連遺産群としてユネスコの世界遺産に登録されました。13-14世紀頃東アジアを中心に海外貿易を盛んに行って栄えました。最後の城主阿麻和利 あまわり は、琉球統一を図るもクーデター失敗。1458年に琉球王府に滅ぼされました。

 石の城壁に仕切られた最上階の一の郭に上ってみました。標高100m、中城湾、与勝半島が見晴らせます。かつての城主もまた、荘厳な楼閣上から私と同じ風景をみていたことでしょう。国のこと、一族のこと、愛する人のこと、自分に従う民のこと、作物の実り、天候などを考えながら。城に仕える多くの人たちのざわめき、彼らの大きなエネルギーをよりどころとしながら、琉球統一に向けて思いをめぐらせていたのでしょうか。軍馬のいななき、女子供の悲鳴、敗戦の将の末路哀れ。

 何もない。空が晴れ渡っているときは、海の青さがそれに呼応し往時の賑わいがしのばれます。吹く風はたちまちのうちに幻影をかき消します。熱い思いも苦悩もそして大切な命さえもの地上から消え去っていきました。

 大阪から来て、何もない思いはとても新鮮でした。心が重くなったら、勝連城での吹きわたる風を頭にイメージしょうと思いました。
 

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