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2008/03/14

花散る里

花散る里

 京都 細見美術館「源氏絵と雅の系譜」展を見に行きました。折しも源氏物語千年紀にあたり、早春の京都はいつも以上の賑わいがありました。

 展覧会では、色紙帖、屏風、扇画面、工芸品などから源氏物語の雅の世界がかいま見られ、千年前にタイムトリップしたような気分です。人間国宝で染色作家の志村ふくみさんの紬織り「花散る里」は清楚で温かいイメージで目に入ってきました。寒がりの私の春の装いに似合うかな?と思いました。

  橘の香りをなつかしみほととぎす 花散る里をたずねてぞ訪ふ

 源氏物語11帖でのこの歌の季節は一足飛びの夏。けれども着物の色は明るいベージュと淡いピンクが基調。所々水色、裾に淡いチャコールグレーを配しています。寒さの残った私の体に心地よいオーラが伝わって来るようで作品の前でしばらくうっとりたたずんでいました。千年の昔、恋の悩み多き光源氏は、疲れた心を癒そうと花散る里を訪ねたのでしょう。はからずも、千年後のこの日、紬織りの中で花散る里に出会いました。仕事に疲れ乾いた心を引きずって京都に来た私です。彼女の温かい人柄に触れた気がしました。

 帰りの電車の中では、豊かになった心を抱いて少し眠りました。

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