2019/07/15

顔のむくみ

 「ストレスは顔のむくみを引き起こす」という研究結果が出た、と化粧品メーカーのポーラ傘下のポーラ化成工業が発表。

 7月6日付け朝日新聞朝刊、経済面に掲載されていました。

 同社の研究によると、ストレスを感じた時に分泌される「コルチゾール」という物質が、血管やリンパ管の壁をつくる壁細胞同士の接着を弱める。その結果血管などから水分が漏れて肌の内側にたまり、顔がむくみやすくなるのだそうです。

 トウニンエキス(桃仁『桃の種』エキス、)はこの細胞同士の接着を強める働きがあり、マッサージクリームに練りこみ商品化し、10月5日に発売予定です。

 気になるお値段、12000円。

 

 顔のむくみに対しては、美容はり(顔中はりだらけのイメージが強い)が思い浮かびます。それに比べれば、毎日、マッサージクリームをつけて自分でむくみ取りをしている方が怖くないかもしれません。

 

 ベーネ治療院では、脈を診て、胃、大腸、小腸、腎臓、膀胱などの内臓の働きを調節します。顔のむくんでいる部分は、内臓の水分代謝が活発になるのと同時進行で取れていきます。もちろん、脈の中の気になる滞りが取れると、からだは元気になり、気持ちはゆったり、艶やかでむくみがとれた小顔のでき上がりとなります。

 

 ここで大切なことは、ストレスでからだの不調があることをよく理解して欲しいことです。マッサージクリームでむくみを取るのは一つの方法でしょう。加えて、体調管理をして欲しいのです。仕事が終わったら、身体を動かす、睡眠時間を多めにとる。上手に気分転換をする。はり治療を受ける。

 むくまないからだを作ることが肝心かと思います。

 

 

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2019/06/27

デッサンと望診

 描いて鍛える 診る力、伝える力。「医学生デッサン教室」という2019年6月19日付け朝日新聞朝刊を読みました。

 「観察力、表現力、感じる力を磨くことが出来る」と岡山大学医学部形成外科学の木股教授の発案から、2017年より臨床実習の一環としてはじまりました。1本の鉛筆、濃淡の出し方から始まり、ライトを照らした立体のスポンジの描き方、切ったトマトの色目、肌触り、匂いは?と進みます。患者さんの問診、触診、視診をするよう五感をふるに使ってデッサンするように指導しているということでした。。

 毎年、医学部4回生か5回生の時に3時間ほど学びます。

 その効果として、次のような事例がありました。デッサンの手ほどきを受けた学生が、患者さんの3年前に撮った運転免許証の写真の顔色から、現在患っている病気を見つけることができたといいます。

 

 立場は変りますがはり治療の現場ではどんな具合でしょうか?

 レントゲン、CTスキャン、MRI、血液検査などを持たないはり灸マッサージ師。

 望診で体中を目で観察、聞診(匂いや声色、発する音などをきく)、問診、切診(せっしん、脈を診てからだの中の状態を診察する)の4つを常に磨いておく必要があります。デッサンの練習はとても良い方法だと思います。

 それ以外では、カメラのレンズで被写体を撮る、絵を描く、書道、お花を生ける、美術館めぐりをする、ヒントは工夫次第でたくさんあります。最近は、孫(6ヶ月)の顔色、肌触り、弾力、声の変化、関節の柔らかさなどが大変参考になっています。

 今のわたしの課題は、はり治療をしている時に、望診で、顔のどの部分が変化して色が変るか?むくみが取れるのか、くすみがなくなるか、肌の状態、艶が増すか、目に力が宿るのか?手足の色はどのタイミングで変化するか?表情は和らぐか(表情筋が緩むか?)をリアルタイムで見逃さないようにすることです。

 デッサン教室や書道教室に行くべきか目下考え中です。

 

 

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2019/06/18

五重相伝(ごじゅうそうでん)とはり

 南無阿弥陀仏。阿弥陀様のお力を得て極楽浄土に行ける。そこで修業して悟りに至る。そのために真心をもってお念仏をとなえる。

 令和元年5月2日から5日間、主人のお墓を祭ってもらっている浄土宗のお寺で五重相伝(もともとは浄土宗における僧侶養成の方法や儀式のこと)を受けました。

 朝9時ー夕方5時までの連続5日間のスケジュールは、ゴールデンウイーク10連休の中でとても緊張した日々でした。(心残りは、急性ぎっくり腰の患者さんを断り、動けない方の往診をこのために断ったことです)

 仏教の世界観は、苦しみや悲しみなどの煩悩(執着)を滅して悟りを開く、成仏することです(輪廻転生しない)。お釈迦さまは苦しい修業をされ菩提樹の下で悟りを開かれました。

 浄土宗では南無阿弥陀仏と唱え阿弥陀仏の御心にかなう行をし、阿弥陀さまにひょいと手で引き上げてもらって極楽往生しましょうということでした。死ぬ間際になって阿弥陀さまがあらわれ極楽に連れて行ってくれるそうです。そこで様々な修行をして成仏する。

 わたしは毎日はり治療をしています。はり治療は中国の道教思想から生まれました。最終目標は、不老長生。はり治療は何をしているのでしょうか?はりを打って脳に伝令を飛ばしてからだのあらゆる組織細胞を活性化させる。アンチエイジング、不老から長寿、長生を目指します。

 ただ、七情というストレスからくる思いが固まると、病気が生まれます。執着も内臓に負荷をかけていることでしょう。

 これまで、健全な肉体から健全な精神が生まれ、正しい判断をしたい時には体調をと整えましょうと言ってきました。

 南無阿弥陀仏と不老長生、かかわりがないようにみえて人の脳の中でつなげていく。生きていく中で、豊かな心と共に長生していけたらと思いました。

 

 五重相伝を受け、善男善女になりました。法名もいただきました。でも毎日はり治療のことばかり考えています。

 

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2019/06/05

曜変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)  玄

  現存するものは世界に三碗しかないといわれている曜変天目茶碗を是非とも見たい。

 その一心で朝一番、奈良国立博物館「藤田美術館展」に行きました。

 開館10分後に到着するも、曜変天目茶碗の前には長蛇の列。

 並んでいる間に、中国,南宋時代に作られたこと、瑠璃色の曜変(ようへん)と呼ばれる斑紋が現れる理由はよくわからない、再現不可能といわれている、ことなどがわかりました。

 光が一方向から差し込まれ、うす暗がりの中にひっそりと置かれてありました。周りの喧騒とはガラスを境に別世界。暗がりの玄(黒い色)。うっすら光る青もまた玄に近い。窯の中で高温で焼かれてこの世に生まれてきた玄と呼ぶのがふさわしいような斑紋の出来栄え。徳川家康の所蔵から水戸徳川家、藤田家にわたり今に至っている国宝中の国宝です。

 玄とは老荘思想の根本概念、万物の根源としての道。奥深く微妙、深遠な道理。辞書では難しく書かれています。茶碗を一目見るだけで、老荘思想から生まれたはり灸の深遠な世界がわかるものでしょうか?

 別室で見た8Kビデオでは、宇宙のようなきらめきが映し出され、私の中ではり治療の世界が、もっと広がりました。

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2019/05/20

生け花と望診

 花器を正面に、斜めにかかる若葉のもみじ。限りなく垂直に伸びる菖蒲の葉。吊り下げられた花器からは、180度対応の風景。

 百貨店の生け花展に遭遇しました。大和未生流。

 春の季節にふさわしい材料がふんだんに使われていました。一つ一つ正面、斜め、後方、2-3歩下がって見たり。お花が美しい、みずみずしい。つぼみが膨らみ満開を想像するのも楽しい。

 最後に家元の作品がありました。老松と赤いぼたん。一目見て難しいと思いました。老松はみずみずしくなく、緑がさえない。赤いぼたんは、おおぶりで、色艶よく、つぼみから花開いたばかり。対照的な二つが接近した位置ではよくわかりませんでした。

 数歩下がってみました。

 なんとなくわかりました。

 その日、97歳の父親のはり治療をしました。接近戦ではよくわからないのはいつものとおり。数歩下がってあの家元の作品をみるようにながめました。手足のしわや血流の悪さは老松のよう。脈をみてはり治療を施しました。顔の色がよくなり、手の老人特有のどす黒い肌色がなめらかなきれいな肌色に変りました。

 老松は、赤いぼたんのみずみずしい息吹に官能して息を吹き返しているように見え、97歳の老松は、はり治療で末端の手足から顔にかけて気血がゆっくり廻りました。

 こんな生け花の見方、人の望診も有りかと思います。

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